以下のような方にオススメの記事です。
- Excelでのデータ分析の初心者
- データ分析に興味あるが何から学んだらいいか分からない方
- 仕事で使うエクセルをもっと活用したい方
この記事では、データ分析を行う前に知っておくべき分析の大まかな流れについてゼロから解説します。
実は、初めてデータ分析を学ぶ人に最もおすすめのツールは、特別なソフトでもプログラミングでもなく、「身近なExcel(エクセル)」です。
エクセルは数字を扱うだけのソフトではありません。
データの整理・加工・集計・統計・可視化といった分析に必要な機能が一通り揃っており、初心者でも取り組みやすい操作性を持っています。
今回のクエストはこちら

そもそもデータ分析とは
データ分析とは、ひと言でいうと、
「データを整理し、意味を読み取り、判断や改善につなげること」
です。
“分析”と聞くと、小難しい数式や統計学を思い浮かべるかもしれません。ですが、実務で求められるデータ分析の本質は、次の4つの流れに集約されます。
- データを集める(準備)
- データを整える(前処理)
- データを加工・集計・可視化する(加工)
- 結果を読み解く(解釈)
この流れを意識するだけで、データ分析がぐっとシンプルに見えてきます。
エクセルはこの4ステップすべてに対応しています。特に初心者が挫折しやすい「前処理」や「可視化」を直感的に操作できる点は、エクセルの最も大きな強みと言えるでしょう。
エクセルによるデータ分析の全体像
STEP 1:データを整える(前処理)
実務で分析をしていると痛感しますが、「データはほぼ必ず汚れている」ものです。
日付がバラバラの形式で入力されていたり、誤字や抜け漏れがあったり、同じ意味の値なのに表記が違っていたり…。
分析がうまくいかない原因の8割は、前処理が十分にできていないことによると言っても過言ではありません。
エクセルでは次のような機能を使ってデータを整えます。
- フィルターで誤入力や空白を確認する
- 重複削除で不要なデータを除く
- 日付や表記揺れを統一する
- 並べ替えをする
- 不要な列・行を整理する
各作業について具体的にはこちらの記事をチェックしてください。
STEP 2:データを集計する
前処理が終わったら、必要な情報を計算します。
エクセルが最も力を発揮するのがこの工程で、関数を使うことで大量のデータでも瞬時に合計や条件集計ができます。
初心者がまず覚えるべき関数は以下の通りです。
- SUM(合計)
- COUNT(件数)
- SUMとCOUNT(平均)
- MAX / MIN(最大・最小)
- SUMIFS / COUNTIFS(条件付き集計)
- IF(条件分岐)
例えば「地域別売上」「担当者別件数」「期間別の平均値」など、ビジネスで頻繁に必要となる集計は、ほとんどがこれらの基本関数だけで完成します。
また、データ分析でよく使うのは「条件付きの集計」です。
1つの条件でも複数の複雑な条件の分析でも利用できるSUMIFS・COUNTIFSなどの複数条件関数も非常に役立ちます。
MAX関数とMIN関数は以下のような使い方です。
=MAX( 範囲 ) / =MIN( 範囲 )
機能:MAXは範囲の最大値を、MINは範囲の最小値を表示する
その他の関数はこちらの記事でそれぞれ解説していますのでチェックしてください。
また関数を利用せずに、瞬時に集計する方法としてピボットテーブルがあります。
関数を利用した際の検算にも利用できますので、ぜひ習得しましょう。
STEP 3:グラフで直感的に可視化する
数字を見ても傾向がわからない場合、グラフを作れば一目で理解できます。
エクセルが優れているのは、この可視化がワンクリックでできる点です。
よく使うグラフは以下の通りです。
- 棒グラフ:カテゴリ比較に最適
- 折れ線グラフ:時間の推移を確認
- 円グラフ:構成比の把握
- 散布図:相関関係の確認
初心者に特におすすめなのが折れ線グラフです。
売上推移、アクセス数の変化、月別の件数など、時間軸のあるデータは折れ線にすると傾向が一瞬で掴めます。
グラフ作成時のポイントは「伝えたいことをひとつに絞る」こと。
情報を詰め込みすぎると逆に見づらくなるため、軸や色は最小限でシンプルにまとめるのがコツです。
グラフ作成に関する記事は以下の2つの記事を参考にしてください。
STEP 4:結果を読み取り、気づきを導く(解釈)
最も重要なステップは、集計やグラフの「先」です。
データ分析の最大の目的は、数字を眺めることではなく、
数字から気づきを得て、改善につなげることです。
たとえば以下のような問いを立てて結果を解釈します。
- 売上が伸びた理由は?
- 特定の地域だけ成績が高いのはなぜ?
- どの時間帯にアクセスが集中している?
- 効率の悪い業務はどれか?
エクセルはこの「解釈」を助けるため、複数の視点でシートを作り替えたり、フィルターで絞り込んだりする作業が簡単にできます。
分析の結果をメモとしてシートに残しておくと、あとで振り返るときにも便利です。
3. エクセルなら簡単に使える統計機能も豊富
データ分析には統計の知識が必要と思われがちですが、エクセルでは多くの統計処理を関数や分析ツールで簡単に扱うことができます。
たとえば、
- 平均値・中央値・最頻値
- 標準偏差(ばらつき)
- 相関分析
- 回帰分析
- ヒストグラムで分布を確認
など、実務で役立つものばかりです。
初心者が最初に覚える必要はありませんが、「エクセルには高度な統計もできる」ということを知っておくだけで、分析の幅が一気に広がります。
4. 初心者がエクセル分析から始めるべき理由
最後に、なぜエクセルが初心者に最適なのかをまとめておきます。
- 集計・グラフ・統計が1つのツールで完結
- 直感的に操作できるため学習コストが低い
- 実務で即使える
- 分析の“本質”に集中できる
- データの見方が身につくと、Power BIやPythonにステップアップしやすい
特に、「分析の流れ」を理解することが最重要です。
高度なツールに行く前に、エクセルで基礎を固めることは、後の学習効率を何倍にも高めてくれます。
今回のクエストを終えて
データ分析の概要を習得!
データ分析の流れは「準備→前処理→加工→解釈」であると分かりました。
これから分析をする際には、「自分が今どの部分の作業をしているか」をしっかりと把握して作業をする必要があります。
もし何をしているか分からずに分析作業をしていても、分析から得られるメリットは小さくなってしまいます。
これからデータ分析の各工程を1つずつ丁寧に学習していきましょう!












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