以下のような方にオススメの記事です。
- IF関数を何重にも重ねて(ネスト)使っており、式が複雑で見にくい
- 「AかつBの条件を満たす」といった複雑な判定をどう書けばいいか分からない
- 論理的な条件設定で、より高度なデータ処理ができるようになりたい
IF関数はExcelの基本ですが、「もしもAで、さらにBで、またはCだったら…」のように条件が複雑になった途端、式は一気に複雑になります。
複雑な条件をシンプルに、分かりやすく記述するためのAND関数とOR関数を解説します。
これらを習得すれば、IF関数のネスト地獄から解放されます。
今回のクエストはこちら

IF関数の条件式を組み立てる「論理関数」の基本
IF関数は (条件式, 真の場合, 偽の場合) というシンプルな構造ですが
この「条件式」の中に複数の条件を組み込むために、AND関数やOR関数を使います。
IF関数について確認したい方はこちらをチェックしてください。
AND関数:すべての条件を満たすか?
AND関数は、指定したすべての条件がTRUE(真)の場合にのみ、TRUEを返します。
一つでも条件を満たさない場合はFALSE(偽)になります。
- 構文:
=AND(条件1, 条件2, ...) - 実務例: 「部署が営業であり、かつ、成績が100点以上」の場合

OR関数:いずれかの条件を満たすか?
OR関数は、指定したいずれかの条件がTRUE(真)の場合に、TRUEを返します。
すべての条件を満たさない場合のみFALSE(偽)になります。
- 構文:
=OR(条件1, 条件2, ...) - 実務例: 「部署が営業である、または、部署が企画である」の場合

【ネスト地獄からの脱却】AND/OR関数とIF関数の組み合わせ
ネストIFの複雑さ
例えば「営業部署で成績100点以上なら合格」という条件をAND関数なしで書くと
IF関数を重ねる(ネスト)ことになり、複雑になります。
=IF(部署="営業", IF(成績>=100, "合格", "不合格"), "不合格")
AND関数でシンプル化
同じ条件をAND関数で書くと、論理構造が一目で分かります。
=IF(AND(部署="営業", 成績>=100), "合格", "不合格")

式はできる限りシンプルに作成しよう。

OR関数も同様に、IF関数の条件部分に組み込むだけで、複数の「いずれかの条件」をシンプルに判定できます。
SUMIFS関数などでの応用
論理関数はIF関数だけでなく、条件を必要とする他の関数(例:SUMIFS、COUNTIFS)の
裏側のロジックを理解する上でも重要です。
SUMIFS関数は、指定した複数の条件をANDで繋いだ集計を行う関数であり
論理関数を理解することで、より高度な集計作業へと応用が効くようになります。
SUMIFS関数の詳細はこちらをチェックしてください。
今回のクエストを終えて
- 複雑な条件を、ANDとORという論理関数でシンプルに表現する方法を習得した。
- IF関数のネスト(入れ子)を減らし、メンテナンス性の高い数式を書けるようになった。
論理関数を使いこなすことは、関数の達人への第一歩です。






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