ドットで考えればVBAは簡単!「名詞」と「動詞」で考える

Level5 VBA・マクロ

「VBAのコードって、単語の間にドット(.)がいっぱいあって、まるで呪文みたい……」
そんな風に感じていませんか?

VBAコードには、たった一つの「黄金のルール」しかありません。
それは、私たちが普段使っている日本語の文章と同じで、「主語」と「述語」の組み合わせでできているということです。

今回は、VBAの世界で避けて通れない3つの専門用語
「オブジェクト」「プロパティ」「メソッド」をわかりやすく解説します。

このルールさえ分かれば、初めて見るコードでも「あ、これはこういう意味だな!」と自力で読み解けるようになりますよ!


ドット(.)は日本語の「の」と訳す!

前回、Range("A1").Value = 100 というコードを書きましたね。
この間にある「.(ドット)」こそが、VBAの文法を理解する最大の鍵です。

ドット(.) = 日本語の「の」

これだけで、VBAは暗号ではなく、ただの日本語の文章に見えてきます。

  • Range("A1").Value → 「A1セル  値」
  • Range("A1").Interior.Color → 「A1セル  内部  色」
たんたん
たんたん

オブジェクト・プロパティ・メソッド
そんなことは関係なしに
「の」で繋げると理解できる文になるよ!


VBAの文法はたったの3パターンだけ!

VBAの命令は、大きく分けると以下の3種類しかありません。
この3種類のどれかを「.(ドット)」で繋いでいるだけです。

  • 「何に対して」(オブジェクト)
  • 「どんな状態にする」(プロパティ)
  • 「どんな動作をさせる」(メソッド)

パターン①:対象の指定(オブジェクト)

専門用語の読み替え項目名日本語訳コード例補足(VBAのターゲット)
名詞Rangeセル範囲Range("A1")対象となる箱(セル)そのもの
名詞WorksheetシートWorksheets("データ")対象となる作業場(シート)そのもの
名詞WorkbookブックThisWorkbook対象となるファイルそのもの
名詞ApplicationExcel全体ApplicationExcelソフト全体そのもの
たんたん
たんたん

オブジェクトは「操作対象」だよ。

エクセルを手作業で扱うとき
僕たちが操作しているのは
「セル」「シート」「ブック」が大半だよね。

他にもグラフや図形があるけど
それは必要になった時に学習しよう。

パターン②:状態を変える(プロパティ)

「A1セルの・値を・100にする」のように、セルの性質や中身を書き換えるパターンです。

  • コード: Range("A1").Value = 100
  • 文法: 「どこの」.「何を」 = 「どうする」
専門用語の読み替え項目名日本語訳コード例コード例の意味
形容詞.Value値、中身Range("A1").Valueセルに入っている数字や文字
形容詞.Formula関数Range("A1").Formulaセルに入っている計算式
形容詞.Interior.Color内部の色Range("A1").Interior.Colorセルの背景色
形容詞.Font.Bold太字状態Range("A1").Font.Bold = True文字が太字かどうか
形容詞.ColumnWidth列の幅Range("A:A").ColumnWidthA列の
形容詞.Count数、個数Worksheets.Count開いているシートの枚数
形容詞.Name名前Worksheet.Nameシートのタブ名
たんたん
たんたん

プロパティは「操作対象の状態・特徴」だよ。

セルの「値」や「色」のこと。
1番利用する「Value」だけは覚えておいて!

パターン③:動作をさせる(メソッド)

「A1セルを・選ぶ」「A1セルを・削除する」のように、セルに対して何かアクションを起こさせるパターンです。

  • コード: Range("A1").Select
  • 文法: 「どこの」.「何をする」
専門用語の読み替え項目名日本語訳コード例補足(手作業のイメージ)
動詞.Select選択するRange("A1").Selectマウスでカチッと選ぶ動作
動詞.ClearContents内容を消すRange("A1").ClearContentsDeleteキーを押す動作
動詞.Deleteセルを削除するRange("A1").Delete右クリックで「削除」を選ぶ動作
動詞.CopyコピーするRange("A1").Copy右クリックでコピーを選ぶ動作
動詞.PasteSpecial形式を選択して貼り付け...PasteSpecial xlPasteValues値だけ貼り付ける動作
動詞.ActivateアクティブにするWorksheets("集計").Activateシートのタブをクリックする動作
動詞.Save保存するThisWorkbook.Saveファイルを上書き保存する動作
動詞.Close閉じるActiveWorkbook.Closeファイルの「×ボタンを押す」動作
たんたん
たんたん

メソッドは「操作対象に何をするか」だよ。

利用するものは多いけど
「Select」「Activate」「Delete」
をとりあえず覚えておこう!

手作業の実況中継で文法をマスターする

心得である「手作業のスロー再生」を、この文法に当てはめてみましょう。

【手作業:セルの内容を消す】

  1. スロー再生: 「A1セルの」「中身を」「消す(空っぽにする)」
  2. VBA(パターン①): Range("A1").Value = ""
  3. 意味:セルA1の値に「空白」を代入
たんたん
たんたん

重要!
これだけは覚えて!

VBAの「=(イコール)」は
「左を右にする」
という意味なんだ。

数学的な「等しい」ではなく
左辺に右辺を代入しているから
「=」は「←」のイメージを持とう!

【手作業:セルを削除して上に詰める】

  1. スロー再生: 「A1セルを」「削除する」
  2. VBA(パターン②): Range("A1").Delete

【実務比較:手作業 vs VBA】

  • 手作業: セルを選んで右クリック、削除を選択、上に詰めるを選択してOK。
  • VBA: Range("A1").Delete

複雑なメニュー操作も、VBAなら「どこの・何をする」という短い文章1つで完結します。


専門用語は「たとえ話」で聞き流そう!

本やネットで調べると、必ず「オブジェクト」「プロパティ」「メソッド」という言葉が出てきます。アレルギーが出そうな名前ですが、こう読み替えてください。

  • オブジェクト = 「もの(名詞)」 (例:セル、シート、ブック)
  • プロパティ = 「特徴・状態(形容詞)」 (例:値、色、幅、名前)
  • メソッド = 「動き(動詞)」 (例:選ぶ、消す、印刷する、コピーする)

もの(名詞)」の「特徴(形容詞)」を変えるのか、「もの(名詞)」を「動かす(動詞)」のか。
これだけのことです。
難しい言葉に惑わされず、「これは名詞かな?動詞かな?」と考えるだけで十分です。

たんたん
たんたん

捉え方を変えるだけで
理解しやすくなるよ!

僕もこの考え方にしてから
頭にスッと入ってきたよ。


スペルミスを防ぐ「ヒント機能」を使い倒せ!

「.(ドット)」の後に続く言葉を全部覚える必要はありません。

VBE(VBAの画面)でドットを打った瞬間に
その後に使える言葉のリストが自動でパッと表示されます。

これを「インテリセンス(自動メンバー表示)」と呼びます。

  • リストが出れば、その前の「Range(“A1”)」が正しいという証拠!
  • リストから選べば、スペルミスがゼロになる!
たんたん
たんたん

無理して全てて入力してスペルミスのエラーを出すくらいなら、インテリセンスを活用した方が楽だよ!

最初は「Range」を「Ramge」とかって書いちゃってエラー出してたんだ。
行数の多いマクロだと見つけるの大変だったなぁ…


今回のクエストを終えて

  • 「.(ドット)」は日本語の「の」と訳す!
  • 「どこの(オブジェクト)・何を(プロパティ)」「何をする(メソッド)」の3択。
  • 専門用語は「名詞・形容詞・動詞」と読み替えれば怖くない。
  • ドットを打ってからリストで選ぶのが、エラーを出さないコツ!

これで、VBAの文章の構造が理解できましたね。
次回は、さらに「ミスを減らす」ための見た目の整え方、「インデント(字下げ)」と「コメント(メモ)」について解説します。

「自分は絶対にミスをしない」という人ほど陥りやすい罠。
それを回避する書き方を伝授しますよ!

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